活動報告

観光振興

令和5年12月定例会 一般質問「京都北部の観光振興について」

令和5年12月定例会 一般質問「頻発する災害等への対応強化について」

12月定例会にて、以下の項目について、質問しました。
質問内容と答弁内容を掲載しますので、ご覧ください。

<一般質問の項目>
①頻発する災害等への対応強化について
②京都北部の観光振興について
③野生鳥獣被害対策について

今回は、「京都北部の観光振興について」の質問を掲載させていただきます。

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次に、府北部地域の観光振興についてお伺いします。

令和4年の京都府の観光入り込み客数は6,668万人(令和元年度比90%)であり、京都市を除く府域では2,307万人(令和元年比111%)で府域の観光消費額は988億円(令和元年比109%)となっています。また、京都府の本年8月の外国人延べ宿泊者数は113.6万人となり、観光需要の急激な回復がうかがえ、観光地が賑わいを取り戻してきています。

府北部地域では、3年ぶりに開場した海水浴場があったこと、自治体独自の宿泊キャンペーンがあったこと等により、観光入れ込み客数は624万人(対前年比157%)、観光消費額は473億円(対前年比117%)と増加しています。

私の地元である天橋立駅から伊根町方面への路線バスも大変多くの観光客にご乗車いただいており、コロナ禍前の状況に戻ってきているように実感しております。

その様な中、海の京都DMOには、北部地域の観光振興のため、海の京都コインなど、様々な取り組みを進めていただいており、地域で活躍する多様なプレイヤーと連携し、幅広い分野で観光業を支えていただいております。

今後は、2025年には大阪関西万博があり、翌年には丹後郷土資料館のリニューアルも控え、府北部地域に大きな人の流れを創り出すチャンスが巡ってきます。引き続き、府北部地域への誘客のために、大きな役割を担っていただくことを期待しております。

また一方で、クルーズ船や鉄道などの交通機関に目を向けてみますと、京都舞鶴港では、4月26日に入港した豪華探検船へリテージ・アドベンチャラーをかわきりに、寄港30周年を迎えた飛鳥Ⅱなど計10回のクルーズ船が入港したとのことであります。

また、来年の3月には北陸新幹線が敦賀まで延伸されます。延伸開業に向け、注目されているのが関西とのつながりであります。とりわけ京都などを訪れるインバウンド需要を取り込もうとする北陸地方では様々な取り組みが進んでいます。特に富山駅では市電が南北に接続し、駅前開発も終わり、今回の敦賀延伸が実質的な「開業」になるとみられています。金沢駅から富山駅まで約20分程度の時間となり、これまで金沢駅で乗り換えが必要だったところが敦賀駅に変わることによって、関西方面から見た場合、富山まで足を延ばす心理的障壁がさがると言われています。

逆に、我々関西からは、北陸の方々に関西に来てもらおうとする取り組みが進んでいます。先日、JR西日本は、敦賀からの回遊を促し、広域観光を促進するとして、敦賀から小浜線、舞鶴線、京都丹後鉄道などを通り、兵庫県の城崎温泉までの区間を走る新しい観光列車「はなあかり」を令和6年10月に運行開始と発表しました。令和6年12月までの週末を中心に運行する予定とのことです。グリーン車2両とグリーン車より高いグレードのスーペリアグリーン車1両の計3両編成となり、特に、スーペリアグリーン車は2人用個室区間10室を設け「ゆったりと地域に触れてもらう」デザインになっているそうです。

このように、観光需要の急激な回復や様々な取り組みに大きな期待をする一方で、地域のホテル・旅館経営者の方々からは、急激な回復に人材確保が追い付いておらず、全ての部屋を稼働させることができなかったり、宴会をやめられるなど、難しい局面が続いてるとお聞きしております。

そこでお伺いします。

北部地域の観光戦略について、海の京都における観光振興策を積極的に推進しているが、クルーズ船の受け入れを含め、外国人観光客の受け入れ状況や環境整備及び外国人観光客の更なる誘致に向け今後どのようにとりくんでいかれるのでしょうか。

北部地域を全国有数の競争力のある観光圏とするため、京都府、各市町、観光協会等がハードソフト両面の施策を総合的かつ計画的に進めてきたと思うが、音楽フェスなど新たなイベントやそれぞれの地域イベント等を行ってきた結果、北部地域の観光入り込み客数や観光消費額の状況はどうなってきているのか。

また、観光業の人手不足等に対する対応や今後の取り組みについてどのように考えていいかれるのかお聞きします。
さらに、北陸新幹線敦賀延伸による府北部地域への観光戦略はどのように考えていかれるのかお聞きをします。

(答弁)

 北部地域の観光振興についてでございます。

  京都府観光総合戦略では、訪れた人の人生を豊かにし、地域活性化につながる「交流の促進」と「持続性の高い観光の実現」を基本理念に掲げております。

  北部地域においては、平成28年に海の京都DMOを立ち上げ、戦略に沿って国内外からの交流の促進や平日への観光需要の分散化につながる外国人観光客の誘致、観光産業を支える担い手の確保に重点的に取り組んでいるところです。

  まず、外国人観光客の受入状況ですが、京都府において外航クルーズ船の寄港が令和5年4月に再開し、これまで11回の寄港で約3,000人の方にお越しいただくとともに、府内訪問者数も同様に回復傾向にありますが、コロナ禍前の水準には至っておりません。 

 受入環境整備については、宿泊事業者等が観光庁の補助事業も活用し、例えば、和室の和洋室化や露天風呂付客室への改装など、宿泊施設や観光施設の高付加価値化に取り組まれております。

京都府といたしましても、そうした宿泊事業者等の取組に合わせ、ホームページやSNSなどで北部地域の魅力を多言語で発信しております。

 今後、外国人観光客の更なる誘致に向けて、自然の中でのアクティビティ体験や、地域の伝統や神話をたどるまちあるきなど、府北部地域の魅力を活かした付加価値の高いコンテンツを造成し、その魅力発信に努めてまいります。

  次に、地域イベント等の効果でありますが、例えば、本年4月に舞鶴市で初めて開催された音楽フェスでは、1万5千人を超える方が全国から来訪されるとともに、周辺の宿泊施設が満室になり、商店街が賑わうなど、大きな経済効果があったと考えております。

 一方で、現在、日本全国で観光産業の人手不足が顕著となっており、人材の確保が喫緊の課題となっております。

  このため、京都観光アカデミーで、人材確保や職場定着などをテーマに、実践的なセミナーをハイブリットで実施しており、北部地域からも参加していただいております。

  また、今定例会に、自動チェックインシステムや清掃ロボットなど宿泊業の省人化等を支援する予算案を提案しているところであり、人手不足解消に向けた取組を支援してまいりたいと考えております。

  次に、北陸新幹線ですが、敦賀駅から日本海側地域への観光誘客を促進するため、関係府県が連携して本年10月にJR大宮駅近くで観光フェアを開催したところです。

 今後、新たに運行する観光列車も活用し、敦賀と府北部地域にある観光資源を共通のストーリーで結び、発信するなど、戦略的に北部地域の観光需要の増加につなげたいと考えております。

 今後とも、北部地域での持続性の高い観光の実現を目指して取り組んでまいります。

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