活動報告

産業振興

令和5年6月定例会 一般質問「産業創造リーディングゾーンについて(サステナブルパークとしての取り組みが示されている宮津エネルギー研究所跡地について)」

●令和5年6月定例会 一般質問「産業創造リーディングゾーンについて(サステナブルパークとしての取り組みが示されている宮津エネルギー研究所跡地について)」

6月26日に行われました一般質問にて、以下の項目について、質問しました。
質問内容と答弁内容を掲載しますので、ご覧ください。

<一般質問の項目>
●産業創造リーディングゾーンについて
・サステナブルパークとしての取り組みが示されている宮津エネルギー研究所跡地について
・丹後テキスタイルパークの取り組みについて
●府北部地域の人手不足への対応について
・子育てにやさしい職場づくりについて
・高校生のUターン就職の促進について

今回は、「産業創造リーディングゾーンについて(サステナブルパークとしての取り組みが示されている宮津エネルギー研究所跡地について)」の質問を掲載させていただきます。

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(質問)

自民党議員団の中島武文です。
通告に従いまして一般質問を行いますので、積極的なご答弁を宜しくお願い致します。

はじめに、産業創造リーディングゾーンについてお伺い致します。
令和5年4月から新たな京都府の総合計画が始まり、8つの広域連携プロジェクトが示されました。その中の「産業・物流広域連携プロジェクト」では、府内各地における産業創造リーディングゾーンの形成が掲げられ、事業が進んでおります。

この産業創造リーディングゾーンは、中国の台頭など世界的な競争が激しくなる中、更にレベルの高いイノベーションを起こさなければ、京都産業の未来は開けないとの危機感から取り組みを掲げられたとのことであります。
具体的には、京都が持つ各種の資源を再評価し、国内外から注目されるテーマを設定することで、スタートアップを始めとする目的意識の高い企業の参加を広く求め、拠点を中心として国際的なオープンイノベーションを展開し、次代を担う企業や産業を生み出し、産業振興施策のレベルをさらに高めることを目標としているとのことであります。

また、具体的な事業としては、世界でも珍しい映画・ゲーム・アニメに関する企業が立地する京都の魅力を生かした、メタバース時代をリードするコンテンツ産業の育成、長年の歴史が育くんできた京都の文化を生かした世界初となるアートとテクノロジーを融合した産業の創出など、府内各地で8つの分野と16の主な拠点が示されており、事業の進捗を心から期待するばかりです。

そこでお伺い致します。
この産業創造リーディングゾーンの取り組みは、各地域の未来を創っていく上で、大変重要な取り組みであるものの、一朝一夕に進むものではなく大変なご苦労があることと推察いたします。まだ予算化されていない分野もあると思いますが、事業の進捗状況や展望についてご所見をお聞かせください。

 

次に、産業創造リーディングゾーンのサステナブルパークとしての取り組みが示されている宮津エネルギー研究所跡地についてお伺いいたします。

宮津エネルギー研究所は、石油火力発電設備を備える研究所として、平成元年に1、2号機(計75.0万kW)が、順次営業運転を開始しましたが、中長期的な需給状況や経済性を踏まえ、1号機を平成14年、2号機を平成16年から長期計画停止としていました。

その後も、発電所の取り扱いを検討されてきましたが中長期的な需給状況や発電所設備の劣化状況などを踏まえ、宮津市や関係団体との協議の上、この度、廃止し、令和10年度を目途に企業誘致エリアとして再開発する方針となりました。
3月22日には、京都府公館におきまして、西脇知事・城﨑宮津市長、そして関西電力の高西火力事業本部長が揃い、3者が共同して企業誘致に取り組むことが確認され、大変心強く感じました。
この宮津エネルギー研究所は私にとりましても大変思い出深い施設であります。同施設は、私が通っていた小学校区にあり、幼い時から敷地内にある施設などに遊びにいったり、小学生の時には授業の一環で写生に行ったりとよく通っておりました。特に、延べ600万人以上の方が来館された魚っ知館には、先日の閉館にあたり私も子どもを連れて遊びにいきましたが、何度も通った場所であり、私の他にも閉館日の最後まで多くの方々がお越しになられておりました。

今後は、総面積約43haの大きな面積にある発電設備等を撤去し、道路や上水給水管や排水路の整備をして、令和10年度を目途に引き渡す予定とお聞きしておりますが、改めまして、34年間にわたり、残念ながら発電施設は長期計画停止となりましたが、宮津エネルギー研究所の運営にご尽力をいただいてきた関西電力の皆様や地元の皆様に心から感謝を申し上げますと共に、令和10年度へ向けて企業誘致が成功することを願うばかりであります。

そこでお伺いいたします。
宮津エネルギー研究所跡地を拠点として、サステナブルパークの形成を目指すとされておりますが、どのような企業の集積を目指すのでしょうか。
また、5月31日には現地見学会が開催されたとお聞きしておりますが、今後、京都府・宮津市・関西電力の3者が連携して、企業誘致を進めていくことになるかと思いますが、どのようなスケジュールで事業が進んでいくのでしょうか。ご所見をお聞かせ下さい。

 

(答弁)

中島議員の御質問にお答えいたします。
産業創造リーディングゾーンについてでございます。

京都府では、歴史・文化や産業などの地域特性を踏まえ、世界から注目される社会課題をテーマに、国際的なオープンイノベーションを展開する産業創造リーディングゾーンを府内各地で形成し、次代を担う企業や産業を生み出すこととしております。
その実現に向けましては、国内外の産学官が連携し、イノベーション活動を展開いたしますとともに、拠点整備を地域の理解も得ながら一体的に推進していく必要がございます。
また、府全域で分野のリーディングゾーンの形成に取り組んでおりますが、地域状況によりまして、異なるアプローチが求められております。
例えば、ZET-valleyや太秦メディアパークでは、内外の企業や大学が参画した研究会づくりから取組を始めており、引き続き、参加企業等の拡大を図り議論を深めながら、求められる機能を備えた拠点整備に着手することとしております。
また、フードテックでは、学研都市において、先端研究機関や食関連企業の集積拠点となる「フードテックヒル(仮称)」の造成に取り組んでおり、今年中内外の産学官で研究会を設置することとしております。
先行しておりますアート&テクノロジー・ヴィレッジ京都では、研究会活動を行いながら拠点整備を進め、府設置の交流棟がこの春完成いたしました。
現在、ラボ棟設置を希望する企業募集しており秋にはオープンしたいと考えております。
さらに、全てのリーディングゾーンにおける、海外の研究機関やスタートアップ企業の誘致活動を強化するため、幅広い人脈を有する民間人材を確保世界に向けた情報発信を進めてまいりたいと考えております。
今後とも、新たなテーマを追加するなど、京都産業の特性を生かしながら、産業創造リーディングゾーンを府内各地に形成し、京都発の新産業や企業を創出してまいりたいと考えております。

 

また、サステナブルパークについてでございます。
サステナブルパークの形成を進める宮津エネルギー研究所跡地周辺の地域は、海に面した自然環境、府の海洋センターなどの水産研究施設の存在、環境学習の場として地域から親しまれてきた歴史、大容量の送配電設備を利用できる工業的メリットなどの地域資源がございます
これらの地域資源も活用し、世界に通じるサステナブルをテーマにした拠点形成を目指しておりますが、その内容は、脱炭素以外にも、環境負荷の低い循環型の農業や漁業、3R分野など多様であり、どの分野に重点を置くか議論を深める必要がございます。
その第一歩といたしまして、拠点のイメージを掴んでいただくため、5月31日に府主催の企業向け現地見学会を実施したところ、サステナブル関連の企業約20社の参加がございました。
今後、世界から注目され、魅力ある拠点づくりに向けて、幅広い企業や大学の参画のもと研究会やオープンセミナーを開催しながら、内外の研究機関とのネットワークづくりに取り組んでまいりたいと考えております。
また、府や宮津市が参画する「サステナブルパーク企業誘致推進協議会」を設置し、令和10年度の用地引渡しを目指して再整備が進むよう、関西電力をサポートしてまいりたいと考えております。
今後とも、サステナブルパークが地域の誇りとなるよう積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

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