令和6年6月定例会 代表質問「魅力ある地域づくりと担い手確保対策について」
6月定例会にて、以下の項目について、質問しました。
質問内容と答弁内容を掲載しますので、ご覧ください。
<代表質問の項目>
①魅力ある地域づくりと担い手確保対策について
②中小企業支援と丹後地域の産業振興について
③最先端の地域医療を提供するための拠点づくりについて
④防災減災につなげる森林整備について
今回は、「魅力ある地域づくりと担い手確保対策について」の質問を掲載させていただきます。
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自由民主党府議会議員団の中島武文でございます。
この度は、代表質問の機会をいただき、誠にありがとうございます。会派を代表して、質問をさせていただきますので、積極的なご答弁をどうぞよろしくお願いいたします。
はじめに、魅力ある地域づくりと担い手確保対策についてお伺い致します。
先ほど、池田議員が触れられた、「人口戦略会議」が公表した報告書では、全国自治体の40%を越える744自治体で人口減少が深刻化し、「消滅の可能性がある」と発表されました。京都府では9市町村が「消滅可能性がある」と分類され、京都市は他地域からの流入が多いものの出生率(しゅっしょうりつ)は低い「ブラックホール型」とされました。一方、10年前の調査と比較すると、896自治体から744自治体に「消滅可能性自治体」は減少し、京都府では綾部市、城陽市、南丹市、久御山町、伊根町が外れました。
ただ、今回該当数が減った要因は、外国人住民の増加で、少子化や東京一極集中の流れに変わりはないという意見もあります。また、「消滅」という言葉はインパクトがある一方、自治体を名指しすることで、市町村だけの問題と誤解されかねず、国全体での底上げが欠かせないと多くの方々が指摘されております。私も同様に考えており、参考にしつつも、着実に取り組みを進めていくことが必要であると考えております。
私の地元もそうですが、人口減少が進む多くの自治体では、人口減少率を少しでも食い止めるために、様々な施策が行われております。今回の報告書では、女性の増減率を主な指標にされておりますが、人口減少対策といっても、京都府でも力を入れていただいております子育て支援施策などの少子化対策、教育や福祉、産業振興、インフラの充実など幅広い施策の総合力で築かれていくものだと考えており、地方自治体はその地域の特色や財源などを考慮しながら全力で取り組みを進めていただいているものだと感じております。加えて、市町村が取り組もうとしていることを京都府も同じ方向を向いて行っていくことが大切であり、人口減少が進む地域において、広域行政を担う京都府の役割は重要であり、その存在は日増しに大きくなっていると実感しております。
そこでお伺い致します。
京都府として、府下の人口動態や将来推計についてどのような課題意識を持っておられるのでしょうか。ご所見をお聞かせください。
次に、魅力ある地域づくりと移住施策についてであります。
京都府では、時代の変遷とともに移住施策を充実させていただき、令和4年4月には移住促進条例を幅広いニーズに対応できるよう見直し、京都府移住センターを中心として、移住者だけでなく、大学生や企業等も含めたサポートについて取り組みを進めていただいております。
私の地元でも移住された方からお話をお伺いする機会があり、大学生の頃に観光旅行できたことをきっかけに、複数回訪れているうちに、地域に魅力を感じ移住を決められたそうです。関係人口を増やすことで、定住人口に結びつけていくことが大切であり、DMOを中心にこれまで進めてきていただいたもうひとつの京都の取り組みや市町村と連携した移住者支援の重要性が増していると感じています。
新型コロナが5類感染症に位置付けられ、各地域では観光客などを呼び込む多様なイベントが開催されるようになりました。宮津市でも本年が市制施行70周年の節目の年あることから、記念行事として7月21日にブルーインパルスの展示飛行が行われる予定になっております。来場者数を6万人程度と見込んでおり、既に宮津市の宿泊施設の8割以上が予約で埋まっているとお聞きしております。近隣市町村のご協力もいただきながら、海の京都エリア全体にこの効果を波及させることが重要だと考えており、この様な取り組みを通じて、多くの方に地域の魅力を感じてもらうことで将来の関係人口・定住人口の増加へ繋げていくことが大切だと考えます。改めまして、ブルーインパルスの展示飛行の誘致にあたっては、昨年から西脇知事にも大変なご協力をいただきましたことを心から感謝申し上げます。
そこでお伺い致します。
魅力ある地域づくりを進め、交流人口・関係人口を増やすことで定住人口の増加へ繋げていくことが大切だと考えておりますが、令和4年度からの移住施策や条例の見直しなどを通じて得られた取り組みの成果や今後の展望をお聞かせ下さい。
次に、担い手確保対策についてであります。
少子高齢化や人口減少により、特に府北部地域では企業の人手不足が深刻な状況になってきています。令和6年4月の府北部地域の3つの職業安定所の有効求人倍率の平均値は1.40であり府内でも高い値となっております。この様な状況から、大企業と地方の中小企業との賃金格差や就労環境の違いにより、地方の企業が選ばれていないという状況が一層強くなってきているのではないかと危惧しております。また、人口戦略会議の報告書は、女性の人口に着目されており、地方から東京への人口移動について、2009年以降、女性の転入超過は常に男性を上回っている状況です。多くの地方では女性の正規雇用化・賃金格差是正を進められず、女性活躍推進法によって女性活躍に取り組む企業が可視化され、東京を中心とした大企業が選ばれるようになったのではないかと指摘されている識者の方もいらっしゃいます。
先日、京都府では、京都企業人材確保センターを立ち上げられ、就労環境改善による企業の魅力向上から求職者とのマッチングまで、一気通貫で支援を行うことを発表されました。就労環境改善による企業の魅力向上について、私が注目している京都府の施策が、多様な働き方推進事業であります。例えば、府北部地域の企業の多くで都市部の企業よりも子育てにやさしい職場づくりが進んでいれば、これまで以上にワークライフバランスの取れた働き方ができ、生活の満足度が向上し、府北部のイメージアップにも必ずや繋がると思います。
今回新たに立ち上がった京都企業人材確保センターにより、京都府全域で事業の推進が図られることを心から期待しております。
また、府北部地域の人口減少の大きな課題として、高校から大学へ進学し、その後、Uターン就職が進まないという点があげられます。その課題に対して、昨年11月には、高校生に対して就職情報だけでなく、地域の魅力を一緒に伝えることで、Uターン就職を促す「京都北部ふるさと便」を発行いただきました。
北部地域で働く先輩や企業の情報発信など、移住関連施策とも連携し、地域の魅力と企業の魅力を一体で発信する取組を進めていただくことを願います。
そこでお伺い致します。
今回新たに立ち上がった京都企業人材確保センターにより、機動的に企業訪問をしてきめ細やかな支援をしていくとのことでありますが、企業支援や学生への情報発信など、今後どのような展望をもって事業を進めていこうとされておられるのか、ご所見をお聞かせください。
(答弁)
中島議員の御質問にお答えいたします。
京都府の人口動態や将来推計についてでございます。
総務省の「人口推計」によりますと、令和5年10月1日現在の京都府の人口は約254万人と、昨年と比べて約1万5千人減少しており、これは、死亡者数が出生数を大きく上回ったことによる約1万7千人の自然減と、外国人の転入数が増えたこと等による約2千人の社会増によるものであります。
また、国立社会保障・人口問題研究所の「日本の地域別将来推計」によりますと、2020年から2050年にかけて京都府の人口が約50万人減少し、65歳以上が人口の約4割を占めるとされております。
人口減少の進行は、産業や文化などの担い手の減少、地域の活力の低下などを招き、これまでの社会の在り方を維持することが困難となるおそれがあると考えております。
深刻化する人口減少に対応するためには、産業創造や人づくり、少子化対策をはじめ、教育、福祉、基盤整備の充実など広域的かつ幅広い施策について、市町村や経済界などオール京都の力を結集して取り組んでいく必要があると考えております。
このため、京都府といたしましては、総合計画に掲げた施策を着実に実行し、市町村などとともに、「京都に住みたい、働きたい、子育てをしたい」と思っていただける魅力ある京都づくりに全力で取り組んでまいりたいと考えております。
特に少子化対策につきましては、昨年12月に改定した「子育て環境日本一推進戦略」に基づき、子育てが楽しい風土づくり、子どもと育つ地域・まちづくり、若者の希望が叶う環境づくり、全ての子どもの幸せづくりを着実に進めてまいりたいと考えております。
こうした自治体の取組だけでなく、地方からの若者の転出や、国全体の出生率の低下にもつながる東京一極集中の是正、長時間労働や固定的な性別役割分担意識といった社会の構造や価値観の変革など、国を挙げての取組が必要だと考えております。
次に、移住の取組の成果、今後の展望についてでございます。
令和4年度に改正した、いわゆる移住促進条例においては、移住を考えている方への支援に加えまして、従来の農村部だけでなく、地域の中心地区も移住対象地域に拡大し、関係人口も新たに支援対象に位置付けますとともに、市町村の「移住者受入・活躍応援計画」の認定制度を盛り込み、多様なニーズに対応した移住の取組を進めることとしたところでございます。
その成果といたしまして、移住促進特別区域の認定数が令和3年末の103から令和5年末には118と15地区増加するとともに、移住者が地域の住民や企業と一緒になって体験プログラムを開発・提供する綾部市での取組や、都市部の学生や企業が実際に地域を訪れ、課題解決の提案を行う宮津市での取組など、移住者や関係人口の方々が地域社会の担い手として活躍される事例が広がりつつあります。
私は、移住施策におきましては、一人ひとりの夢や希望がすべての地域で実現できる魅力ある地域づくりを進めること、関係人口や交流人口を拡大し、地域との継続的な交流の促進により移住につなげていくこと、加えまして、移住を考える際に重要な要素となる就業を支援することといった、総合的な取組が必要だと考えております。
こうした考えのもと、首都圏や大阪市内で京都の持つ魅力を発信し、府内各地で活躍する人や企業との交流につなげる「ALL KYOTO FES」などの開催、若者を対象に地域での就業や暮らしのお試し体験を提供する「ローカルワークステイ」の実施、企業の研修受入を通じた地域との交流促進に取り組んでおりますが、今後はこれまで以上に都市部の方が、地域の方と直接関わり、つながりを持つことで、より地域の魅力を理解してもらえる取組を進めてまいりたいと考えております。
今後とも、市町村の取組を支援いたしますとともに、多様な主体と連携し、様々なニーズに対応した移住施策に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、京都企業人材確保センターについてでございます。
少子高齢化・人口減少社会を迎え、人手不足が深刻化する中、北部地域では、4月の有効求人倍率が対前年比で上昇するとともに、南部との差も拡大するなど、厳しい状況が続いております。北部地域ではこれまで、北京都ジョブパークや各市町が一緒になり、企業と求職者とのマッチングや、議員ご紹介の「京都北部ふるさと便」などによる情報発信に注力をしてまいりました。
しかしながら、有効求人倍率は依然として他の地域に比べて高く、進学のため転出した学生にも、将来、夢を持って地元に戻れるよう、働きやすい職場づくりとともに、世界に誇る産業など、地域の魅力を知っていただく施策を、総合的に講じる必要がございます。
そのため、本年5月に「京都企業人材確保センター」を開設し、府内全域での機動的な企業訪問、専門家による伴走支援などを通じまして、職場環境改善の支援を推進しております。
中でも、北部地域においては、企業訪問を行う人員を増員いたしますとともに、新たに社会保険労務士等を配置し、個々の企業の課題に応じた支援を強化することとしております。
また、人材確保や定着には、従業員にとって働きやすい環境が不可欠であることを学ぶ、経営者向けセミナー「元気塾」を、今年度から北部地域でも開催をし、先進事例から従業員の自社への貢献意欲いわゆるエンゲージメントを高める方法などを学んでいただくこととしております。
さらに、大都市で開催される民間合同企業説明会や移住フェアなどにおいて、魅力を高めた北部企業を地域の魅力とともに紹介し、大学生や転職希望者のUIJターンにも繋げてまいりたいと考えております。
今後とも、市町とも連携しながら、北部企業の人材確保定着に向けて、総合的に取り組んでまいりたいと考えております。






