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危機管理

令和7年12月定例会 一般質問「災害時の備蓄体制の強化について」

令和7年12月定例会 一般質問「京都文化の強みを活かす取り組みについて」

12月定例会にて、以下の項目について、質問しました。
質問内容と答弁内容を掲載しますので、ご覧ください。

<代表質問の項目>
①災害時の備蓄体制の強化について
②半導体産業の振興について
③災害に強い丹後半島の道路ネットワーク構築について
・国道178号宮津市日置地区~伊根町間の強靭化
・主要地方道網野岩滝線(男山工区)
④平安騎馬隊について
今回は、「災害時の備蓄体制の強化について」の質問を掲載させていただきます。
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自民党議員団の中島武文です。
通告に従いまして一般質問を行いますので、積極的なご答弁を宜しくお願い致します。

はじめに、災害時の備蓄体制の強化についてお伺いいたします。

2024年元日に発生した能登半島地震では、道路の寸断や孤立集落の発生により、物資輸送が大きく滞り、必要な水や食料、トイレなどの備蓄物資が十分に届かない状況が続きました。特に、発災後数日間において交通インフラの機能が大幅に低下し、行政の広域支援物資もすぐに届かず、地域ごとの備蓄量と配布体制の重要性が改めて浮き彫りとなりました。

能登町では、学校体育館の避難所への段ボールベッドの一斉導入が決まったのは地震発生10日目の1月10日。避難所ではインフルエンザや新型コロナウイルスの感染も起きていたとのことで、実際に段ボールベッドが全体に導入されたのは発災から3週間目に入った1月16日。それでも能登の被災地では早い方で、他の被災自治体はさらに対応が遅れたとのことであります。

一方で、能登半島地震とよく比較されているのが同年4月3日に起きた台湾東部沖地震への対応です。

被災の中心となった花蓮県ではマグニチュード7.2の強い地震に見舞われました。
地元の行政の対応は早く、避難所スペースを開放し、発災2時間後には民間団体がプライバシーに配慮したテントを避難所に設営し、避難者に提供されました。

避難所の環境整備は、台湾佛教慈済基金会などの民間団体が機動的に動いたとされております。

私は、京都府議会の皆様のご協力のもと、11月9日からの海外調査に参加させていただき、今ご紹介させていただきました花蓮市にある台湾佛教慈済基金会の取り組みについて調査させていただきました。

詳しくは2月の報告会でご説明があるかと思いますが、この台湾佛教慈済基金会では、行政と連携しながら、独自に避難所や炊き出しの運営などをされており、まさに発災2時間後にはプライバシーに配慮したパーティションテントと簡易ベッドを設置されました。また、独自に機動的なパーティションテントや簡易ベッドを開発され、台湾の各支部に常に保管し、何かあればすぐさま対応できる体制を築いておられるとのことでした。

このように、台湾で速やかな被災者支援を行えた要因の一つとして、適正な数の備蓄品を、適正な場所に確保できていたことが挙げられます。

京都府では、公的備蓄等に係る基本的な考え方を見直し、必要量を1日分から3日分とされました。また、改正災害対策基本法の施行を受け、今年7月から年1回の備蓄状況の公表が自治体に義務付けられ、国は、災害備蓄が必要な品目や数量を整理した自治体向けのガイドラインを策定する方針で、大規模災害への備えを充実させる狙いがあるとされています。

この様な状況の中、京都府では、発災後3日間の必要数量について、府と市町村の現物備蓄のほか、流通在庫備蓄や非被災自治体の備蓄の融通等により確実に確保していく方針を打ち出されております。

そこでお伺いいたします。
京都府の災害備蓄倉庫は、宮津庁舎などの総合庁舎やサンガスタジアムなどと聞いておりますが、数量が増えることと、特に丹後半島は能登半島と地形的な特性が似ていることから、宮津庁舎だけで対応できるのか、また、他の地域でも倉庫の箇所を検討する余地があるのではないでしょうか。災害備蓄品の必要数量の確保と体制強化へ向けて、京都府の備蓄倉庫を見直す必要があると考えますが、ご所見をお聞かせ下さい。

また、要望になりますが、備蓄品について、準重点備蓄品目に掲げられているパーティションテントや簡易ベッドなどを含め、財政力に関わらず、どの自治体でもしっかり調達できるよう国からの財政支援を府としても求めていただきますようお願いいたします。

次に、備蓄物資を管理するためのシステムについてです。
台湾の調査で特に驚いたのが、台湾佛教慈済基金会では、備蓄品がどこにいくつ保管されているのか誰がみても一目でわかるように、システムを構築されており、不足があれば、近くの支部から必要数を取り寄せられるようにしているとのことでした。

日本では、令和2年から備蓄物資の調達・管理システムが運用されているとのことですが、能登半島地震の際には、発災当初はそのシステムが機能せず、国のリエゾンを介して県庁担当者と調整し、手書きの紙を写真に撮り、メールで共有するなど、アナログな情報共有を行っていたことで、ニーズ把握に混乱が生じていたと報告されています。

能登半島地震の課題にも対応し、令和7年4月から操作性を改良した新システムに移行されたとお聞きしておりますが、システムがあっても機動的に活用できなければ意味がありません。

そこでお伺いいたします。
能登半島地震では、避難所単位の物資ニーズについては物資システムではなく、独自のアプリや聞き取りでニーズの集約がなされていたのとのことです。新物資システムについて市町村との連携を深める訓練等が必要だと考えますが、取り組み状況をお聞かせ下さい。

(答弁)
中島議員の御質問にお答えいたします。

備蓄倉庫の配置の見直しについてでございます。       

 災害発生時に被災者の命と健康を守るためには、市町村と連携して必要な備蓄物資を確保し、被災地に迅速かつ円滑に届けることで、的確な支援につなげることが重要だと考えております。

 京都府におきましては、現在、備蓄物資を広域防災活動拠点や総合庁舎、サンガスタジアムなど府内12箇所の備蓄倉庫に保管しており、丹後地域におきましては、宮津庁舎に食料や飲料水のほか、離乳食、毛布、衛生用品、簡易トイレなどを保管しているところでございます。  

備蓄の数量につきましては、郷村断層帯をはじめとする府内の主要11断層の地震被害想定の見直しに合わせて再算定するとともに、本年5月の防災会議におきまして、「公的備蓄等に係る基本的な考え方」を見直したところでございます。          

具体的には、議員御指摘のとおり、対象日数を災害発生後1日分から3日分としたほか、対象者につきましても、避難所の避難者だけではなく在宅避難者や車中避難者も含めた全避難者とし、市町村と共同で備蓄することとしたところでございます。  

さらに、同じく本年5月に策定いたしました第四次京都府戦略的地震防災対策指針及び同推進プランにおきまして、京都府は市町村の備蓄状況を踏まえ、広域的な支援の観点から備蓄を進めるとともに、新たな備蓄倉庫の確保にも取り組むこととしたところでございます。   

備蓄倉庫の設置場所の検討にあたりましては、各地域の想定避難者数に応じた備蓄量や地域間の配置バランスに加えまして、緊急輸送道路へのアクセスや、浸水リスクなどの立地条件を総合的に考慮して、適切な候補地を選定する必要があると考えているところでございます。

現在、京都府全域で倉庫の適正配置を検討しているところであり、特に、丹後半島につきましては、令和6年能登半島地震と同様に、道路の寸断により、被災地に迅速かつ円滑に物資を届けることが困難になるリスクがあると考えております。       

そのため、丹後地域におきましては、道路の強靭化などによる輸送経路の確保に加え、新たな備蓄倉庫の整備に向け、関係市町等と候補地の選定について調整を行っているところでございます。         

引き続き、市町村や関係機関との連携を一層強化し、必要な場所に必要な量を備蓄することで、被災者の命と健康を守り、災害に強い京都づくりを進めてまいりたいと考えております。


物資支援システムに関する市町村との訓練についてでございます。       

 国におきましては、災害発生時に被災地に迅速かつ円滑に支援物資を届けるため、被災地の物資ニーズと地方公共団体の備蓄物資を把握できる物資支援システムを令和2年に整備され、本年4月からは民間物流事業者による配送状況の入力も可能とする新システム「B-PLo」の運用を開始されたところでございます。

国の令和6年能登半島地震に関する報告書では、システムの存在の認知不足や、職員の被災による人員不足などにより、システムが円滑に運用されなかったことが課題とされておりますことから、より多くの職員が物資支援業務を理解し、システム操作に習熟することが必要であると考えているところでございます。     

 京都府におきましては、国が実施する研修に市町村とともに参加しているほか、京都府総合防災訓練におきまして、市町村や京都府トラック協会の参加のもと、国・府・市町村間の物資要請や配送を行う訓練を実施するなど、様々な機会を捉えてシステムを活用した訓練を重ねているところでございます。    

 今後、災害時の物資輸送に習熟した人材をより多く確保し、市町村や民間物流事業者と連携した訓練を重ねることで、災害時の物資輸送体制を強化してまいりたいと考えております。

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