令和7年9月定例会 一般質問「農業渇水・高温対策について」
9月定例会にて、以下の項目について、質問しました。
質問内容と答弁内容を掲載しますので、ご覧ください。
<代表質問の項目>
①サステナブルパークの形成と隣接する海洋センターの機能強化について
②農業渇水・高温対策について
③京都文化の強みを活かす取り組みについて
今回は、「農業渇水・高温対策について」の質問を掲載させていただきます。
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次に、農業渇水・高温対策についてお伺いいたします。
今年の近畿地方の梅雨明けは6月27日ごろとみられ、平年より22日早く、記録のある1951年以降で最も早い梅雨明けとなりました。
府北部地域では、7月の降水量は平年の1割程度にとどまり、8月4日時点のため池の貯水量は、京丹後市峰山町や伊根町では、平年の2~3割程度と深刻な水不足の状況となりました。
7月の下旬ごろに、私の家の近所に流れている川が干し上がっており、こんな状況は初めてだなと違和感がありまして、近所の農家の方を訪問し渇水の状況を知りました。
当時の渇水・高温被害の状況は、水稲では、水不足によりイネの枯れ上りが発生しているところもあり、最も水を要する時期だったこともあって、この状況が続くと収量の減少と品質の著しい低下が懸念されるとのことでした。田んぼに水を送るための揚水ポンプや地域によっては、生コン車を借りてしのいでいたところもあるようでしたが、燃料費がかさむことや人手の問題から、対策をあきらめていると仰っている農家の方もおられました。
花きでは、宮津市日置地区で毎年作っているヒオウギは開花が遅れ、祇園祭に合わせての出荷が間に合わず、平年の出荷量の半分程度となったともお聞きしました。
その他、野菜や果樹、お茶など、今年の高温・干ばつに伴う農作物への被害は大変厳しい状況だと実感しております。
その様な状況の中、8月4日には、西脇知事をはじめ、京都府の皆様には農業渇水緊急対策会議を開いていただき、早々に対策をとっていただきました。特に、農業用水の不足を補うための、宮津湾浄化センターの処理水の再利用や農家への揚水ポンプの導入支援、配水車のリース支援などを速やかに行っていただきましたことに心から感謝を申し上げます。
また、今定例会に提案されている補正予算でも、渇水への緊急対策や高温・渇水被害を受けた水田の生産力回復、高温耐性品種への転換を支援する内容が盛り込まれており迅速な対応に重ねて感謝を申し上げるところです。
ただ、先ほども申し上げた通り、燃料費がかさんでいる農家も多いように見受けられます。今回の補正予算でも運転等に要する費用を補助いただけるとのことですが、幅広い農家の方々に支援が行き届くように、市町村とも連携しながら、対策を講じていただくとともに、必要に応じて国にも要望いただくことを合わせてお願い申し上げます。
また、この様な渇水の状況は、気候変動が進む状況の中で、また来年も起こる可能性が大いにあると思います。今回の補正予算にも盛り込まれております気候変動を踏まえた長期的な渇水対策を進めていただくとともに、暑さに強い農作物の栽培方法の研究などにも取り組んでいただく必要性もあるのではないでしょうか。理化学研究所の研究グループは野菜にアルコールの1種「エタノール」を与えることで、気温が高い環境でも安定して成長させる研究を進められているとのことですが、全国的に気候変動への調査・研究の必要性が高まっていると感じています。
そこでお伺いいたします。
今年の高温・干ばつに伴う農作物の被害状況はどうなっているのでしょうか。
特に近年は、高温障害や新たな病害虫の発生など、気候変動に伴う栽培環境の変化が農業生産や経営上の重大なリスクとなっています。京都府においても、これまでから高温耐性品種の研究開発や実証実験、高温対策につながる設備整備の支援を行ってきていただいておりますが、その成果と、今回の補正予算も含めた今後の農家支援について、お考えをお聞かせください。
(答弁)
農業の渇水対策についてでございます。
本年7月は、京都府中北部の広い範囲で降水量が平年の1割前後となり、最高気温が40℃を超す地域もあるなど、記録的な高温・渇水に見舞われ、水稲を中心に農作物被害が発生したところでございます。
9月に入り、被害の状況が次第に明らかになってきており、水稲では、稲穂が黒く変色して収穫が見込めない水田があるほか、葉が枯れたり、出穂の遅れが見られた水田では、粒が小さく、白く濁るなど、収量と品質の低下が顕著になっております。
また、野菜類では、トウガラシ類の尻腐れや黒大豆枝豆の莢の落下などの生理障害が発生するとともに、豆類の発芽不良、果樹の肥大不良など、高温・渇水の影響は農作物全般に及んでおります。
京都府におきましては、近年常態化する高温への対策といたしまして、各産地の条件や品目に応じて効果的な対策技術を確立するため、府内約40箇所に高温対策実証ほを設置し、成果の速やかな普及による農家経営の安定化を図っているところでございます。
具体的には、水稲では、高温耐性品種の導入や出穂前の追肥による収量・品質の向上、野菜・果樹では、土壌改良による生理障害や生育不良の軽減、豆類では、深播きによる発芽の向上や、うね間潅水による莢付きの安定、
などを確認し、対策技術をマニュアル化することで、農家への普及・拡大を図っているところでございます。
併せて、高温障害の抑制効果が認められたミスト装置や遮光資材につきましては、累次の補正予算により、これまでに府内で約300件の導入を支援したところであり、さらに支援を継続するための予算案を今定例会に提案しているところでございます。
本年の渇水への対策につきましては、8月4日に開催いたしました「京都府農業渇水緊急対策会議」での決定に基づき、地区内の別の水路などから農地に水を送るための揚水ポンプの導入を支援いたしますとともに、水源が確保できない農地への宮津湾浄化センター放流水などを活用した給水活動を支援したところでございます。
また、今後も安定的に農業用水を確保するための対策といたしまして、地域内の農業用水の循環利用を図るための農業水利施設へのポンプの設置など、生産基盤の強化に必要な予算案を今定例会に提案しているところでございます。
今月9日には、府内全域の渇水対策を検討する庁内連絡会議を開催したところであり、今回の渇水被害への対応を教訓に、現場実態を踏まえた初動対応や被害防止のための用水確保、水利施設の機能維持・向上など、より効果的な渇水対策の確立に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。
今後とも、常態化する高温・渇水による経営リスクに強い農業生産基盤の構築を進め、農業者の経営安定を図ってまいりたいと考えております。







